my sweet love〜third〜



龍は私の要望通り
海岸の近くに車を走らせてくれた


「龍」


「ん?どした?」


「もうひとつだけわがまま言ってもいい?」


「どんなわがままかなぁ
なんとなく予想はついてるけど」


「少しだけ海の近くで外に出たい」


「そうだなぁ…
体も冷えるから5分だけならいいよ」


「5分でも充分っ!ありがとう!」





私の言葉に微笑んだ龍は路肩に車を停めて
海岸に2人で腰をかけた



私の肩に龍の上着をかけてくれて
足元には膝掛けをかけてくれた





「龍寒くないの?」

「あぁ。大丈夫だよ
柚今日はなんで海行きたかったの?」


「夏休みから病院ばっかりだったからさ…
海、今年はいけないかなって思ってた

冬の海はそれはそれで綺麗って
テレビて言ってるの見て行きたいなって」



「そっか。
柚がしたいこと叶えてあげられて良かった
もっと突拍子のない事
言い出したらどうしようかと思ったよ俺」



「突拍子のないことって
私のことどんな風に思ってるの〜笑」



「じゃじゃ馬かな?笑
ハハッ、嘘だよ
大変な治療沢山頑張ったからね
少しくらいご褒美がないとやってられないよな」



「皆んなが支えてくれてるから
この数ヶ月は自分が頑張ったってよりも
みんなに頑張る力を貰ったなぁ」






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