my sweet love〜third〜




それから1週間ほど経って
柚の発作も起きなくなって
熱も微熱にまで落ちてきて
酸素は繋いだままだけど
やっと無菌室を出ることができた


柚が病室を移る今日
たまたま俺の休みの日と同じにできて
朝からそばにいれる


「戻ってこれて良かった」


「ありがとうね」


「柚が頑張ったからだよ
朝は今日起きれなかったけど
今日からまた少しずつご飯食べていこ」


「うん…少し時間かかりそうだけど…」


「大丈夫だよ
柚のペースでゆっくりね」


「でも…」


「ん?」

「学校…早く戻りたい…
私もう置いてかれちゃうよ…」


目にあふれそうな涙を溜めて
俺の顔を見つめる柚…

思わず目を逸らしてしまった



「大丈夫。
今は元気になることだけ考えよう
焦るの分かるけど
今は体調優先ね?
無茶したらまた直ぐ寝込むから」


「ん…」



「そんな顔しないの
ね?こっち向いて
今は良くなってきた体調を喜ぼう?」



「ん…わかった」





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