独占欲強めな社長と政略結婚したら、トキメキ多めで困ってます

「仲がいいっていうか、かれこれ三年ほどの付き合いで、だんだん可愛いなと思うようになってきたというか……」

 ははは、と笑いながら話す直樹に詰め寄る。

「どういうこと? ちゃんと説明して」
「あ、はは……そうよねぇ……」

 何か隠していそうな二人をソファに座らせ、ちゃんと説明してもらうことにした。

「あー、どっから話せばいいんだ?」
「どこからだろ? 何かにつけて詩織に近づこうとしていたときとか?」
「そうそう、フェアとかイベントで会うたび、詩織のことをじっと見ていたしな。あ、でもそれよりもっと前だ。智也の姉がここでドレス作ったときが最初だろ」
「そうだったね」

 二人は智也さんとの出会いを喜々と話し出すけど、なんだかエピソードが多すぎて混乱してくる。
< 239 / 284 >

この作品をシェア

pagetop