朱莉さんの不可解な一週間
分かってて()けないでいたのに、キスされて凄くびっくりした。


びっくりしすぎたから体が強張(こわば)って、遠い過去のファーストキスの時よりもテンパってた。


そんなあたしの緊張を(ほぐ)すかのように、先生の舌がゆっくりと口内に入ってくる。


――こんな所で深いキス!? 誰かに見られたらどうすんの!?


そう思ったのはほんの一瞬だけだった気がする。


入ってきた先生の舌があたしの舌を絡め取り、その動きを徐々に強くしていくから、酔いも手伝ってすぐに頭がポーッとしてくる。


何も考えられなかった。
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