朱莉さんの不可解な一週間
熱に浮かされたように、あたしはいつの間にか先生の舌を自ら求めてた。


ロビーに反響するキスの水音に妙な興奮を煽られてた気がする。


だけどそれはあたしだけじゃない。


優しくて、穏やかで、常に落ち着いてる先生も、その雰囲気に理性を失い掛けてる。


気が付くとあたしの手は先生の背中に回ってた。


もっともっととせがむみたいに、ギュッとそこを握り締めた。


だから唇が離れた時は何だか寂しい気持ちになって、


「どこか……」
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