朱莉さんの不可解な一週間
何を言えばいいのか分からなくて、とりあえず謝ってみたら、途端に何であたしが謝らなきゃいけないんだって虚しく思った。


別に悪い事なんかしてない。


なのに先生はあたしに非があるみたいな雰囲気を作る。


「吉岡さんが悪い訳じゃない」

そうは言っても先生の顔は強張ったままで。


「……うん」

そう答えたあたしにもう触れようとはしない。


「今日は、帰りましょう」

脱がせたあたしの服を拾ってそう言った先生は、自分の服を手に持ってバスルームにいく。


ベッドの上に取り残されたあたしは、出来る事なら今すぐ消え去りたいと思うくらいまで追い詰められた。
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