朱莉さんの不可解な一週間
「先生、携帯鳴ってるよ」

そう言った女の人の声の数秒後に、プツリと呼び出し音が途切れた。


だけど携帯の向こうから、先生の声が聞こえてくる事はない。


ましてや保留のアナウンスでもない。


ブツリと完全に電話を切られて、あたしの携帯の画面はいつもの待ち受け画面に戻ってた。


取ってももらえなかった携帯を見つめて呆然とするあたしに、


「切っていいの? 電話誰だったの?」

「誰でもないですよ。気にしなくていいです」

聞こえてくる言葉は残酷。
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