朱莉さんの不可解な一週間

日曜日 18:50

「え? 帰えらねえの?」

頼まれた資料を社長に渡した後、自分のデスクに座ったあたしに社長は困惑の声を出した。


昨日は帰宅したんだか、それとも今朝一旦帰宅したんだかは分からないけど、社長は髭を剃って小奇麗にして、異臭も漂わせてない。


そうやってちゃんとしてればイイ男の部類に入るのに、社長はそういうのには興味がないのか、


「なあ? 帰らなくていいのか?」

「鼻ほじりながら話すのやめて下さい」

繕う事をしない。


だからこそ邪念を抱く事なく、こうして仕事に対してだけの憧れを抱けるんだけど。
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