朱莉さんの不可解な一週間
「ええ!?」

「集中しないと仕事出来ないでしょう?」

「ええ!?」

「喋ったら、珈琲淹れてあげませんよ」

「ええ!?」

「はい、スタート」

ええ!?――って声は出さなかったものの、社長の顔は完全にそう言ってた。


だけど面倒臭がり屋の社長は珈琲を淹れてもらう為に本当に黙る。


事務所にあるのはカチカチってキーボードを叩く音と、資料の本をめくる音。


近くにいるのに送られてくる社長からのメールには、簡単なレイアウトの指示と、カラーの指定。
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