朱莉さんの不可解な一週間
「でも、仕方ないって思う事にした。そう思わなきゃやってらんないし。だから、お望み通り別れてあげる。あっ、別れてあげるって言い方変だよね? ちゃんと付き合ってなかったんだし。だからこれは『終わらせてあげる』が正しい?」

「待って、僕は――」

「言い訳とかいらない。つか、そういうの鬱陶しい。善人ぶらなくていいよ。もう分かってるし。それに、そんなに気にしなくてもいいよ。あたし、昨日社長とヤったんだよね」

「社長と……?」

「うん。だからまあ、お互い軽い気持ちだったって事でいいじゃん? 今回の事は蚊に刺されたくらいに思ってたらいいじゃん」

「あの――」

「って事で、話はここまで。もう話す事もないし、あたし会社戻るね」

言いたい事はいっぱいあった。


酷い言葉を言ってやりたかった。
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