朱莉さんの不可解な一週間
「大丈夫だってば。じゃあ、後でね」

そう言って切った携帯をデスクに放り投げると、たまたまキーボードに当たってパソコンの画面がデスクトップに切り替わる。


アイコンだらけのその画面に向かって煙草の煙を吐き出したあたしは、その息遣いが溜息交じりになってる事を分かってた。


先生の事ばっか考えて、昨日は夜も眠れなかった。


あれは一体何だったのかって、そればっかり考えてた。


意味が分かんない。


何であんな事言ったのか理由が分かんない。


本気で言ったとは思ってないけど、冗談でそんな事を言う人にも思えないから考えてしまう。


考えてもどうしようもない事だって分かってるけど、頭が勝手にそればっかり考える。
< 21 / 324 >

この作品をシェア

pagetop