朱莉さんの不可解な一週間
「仕事忙しいですか?」

そう聞きながらゆっくりと近付いてくる先生の表情は真剣。


「へ? 仕事?」

そう聞き返すあたしは、その真剣な表情から目が逸らせない。


「これから食事に行きませんか? 出来ればその後ホテルにも」

「んー、どうしよう」

「仕事に戻らないといけませんか?」

「ううん。仕事はないんだけど」

「でも嫌?」

「嫌っていうか、食事って気分じゃないからさ」

「はい」
< 219 / 324 >

この作品をシェア

pagetop