朱莉さんの不可解な一週間
「はい」

「え? 見てたって何?」

「何と言われてもその言葉のままです」

「え?」

「僕は何度も駅前であなたとすれ違っているんです」

「ええ!?」

「声こそ掛けられませんでしたが、見てました。だからあなたに声を掛けられた時は物凄く驚いて」

「えええ!?」

「チャンスだと思ったんです。誰とも付き合っていないというのを聞いて」

「ええええ!?」

「勇気を出してよかった。やっと僕の夢が叶う」

「夢?」
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