朱莉さんの不可解な一週間
「結婚してくれるでしょ?」

「は!?」

「した方がいいと思いますよ」

「何で!?」

「初めての相手と結婚して、生涯その人にだけ抱かれてると、死んだら妖精になれるって話です」

「妖精!?」

あたしの驚きにクスクスと笑った先生の手が髪から体へと下降していく。


優しい手つきの先生に抱かれながら、あたしはどうしても妖精になる運命らしいと、いつかはなるその姿を想像して、ちょっと幸せに思った。



【朱莉さんの不可解な一週間】
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