朱莉さんの不可解な一週間
「散らかってんだ」

「は!?」

「変な臭いするし」

「はあ!?」

「吉岡、俺の部屋掃除してきて」

「絶対嫌です!」

あたしのその言葉に、パソコン画面を見つめながら「冷たいなあ」って楽しげに笑った社長は、何かを閃《ひらめ》いたようにこっちに目を向けると、


「彼氏のトコ泊めてもらえばいいじゃねえかよ」

尤《もっと》もらしい意見を口にする。


だけどあたしは溜息を吐いて、首を横に振った。


「嫌です」
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