朱莉さんの不可解な一週間
「はい?」

「こんなトコに住めるくらいお金あるって事!?」

「はい?」

「だって、予備校の講師でしょ!? 何でそんなに――」

「僕はこれでも、俗に言う『人気の講師』なんですよ」

「は!?」

「多分、あなたの給料の5倍以上は貰ってる」

「はあ!?」

「そんな事より、座りなさい。話があります」

厳しい口調でそう言った先生は、リビングにあるソファを指差す。


まだまだ怒る気満々のその態度に、仕方ないって思いながらもげんなりしながら言われた通りソファに腰を下ろすと、先生はローテーブルを挟んだ向かい側のソファに腰を下ろした。
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