朱莉さんの不可解な一週間
「電気止まったって言ったら引くでしょ! 『最近まともに食べてないんだよねぇ』なんて言ったら引くでしょ!? 25歳にもなって何やってんだって思うでしょ! それこそ、そんな奴と結婚出来ないって思うでしょ!」

「僕がそんな事言いましたか!?」

「言ってないけど言うかもしれない! 言わないかもしれないけど絶対に思う!」

「思いません!」

「思う! 大人のくせにって思うに決まってる! 何やってんだって呆れるに決まってる! でも言っとくけど、あたしだってこんな大人になろうと思った訳じゃないしね!? たまたまこういう大人になっただけだしね!?」

「……」

「でもこんなでも大人だから隠してたんじゃん! 言わない方がいいって――」

「誰が大人になれと言った!!」

ビリビリ――と、壁を震わせるほどの大きな声だった。
< 293 / 324 >

この作品をシェア

pagetop