朱莉さんの不可解な一週間
「可愛い!? 男なのに可愛いの!? 可愛いってどんな風に!?」
「どんな風って言われても……」
「全然記憶にないんだけど!?」
「くるみちゃんのタイプではない感じだったかな」
「なら、記憶になくて当然なんだけど!?」
「えー、でも――」
「あんたが『ベビーフェイス』って呼んでた先生よ」
一葉が「でも」の後に、「朱莉ちゃんの好きだった人」なんて言い出すんじゃないかと思って、話に割って入ったあたしの言葉に、くるみは「んー」って唸って考えるように眉間に皺を寄せる。
そしてその表情を数秒してからパッと閃いたように目を見開くと、
「分かった! やたらボーッとしてた先生だ!?」
「どんな風って言われても……」
「全然記憶にないんだけど!?」
「くるみちゃんのタイプではない感じだったかな」
「なら、記憶になくて当然なんだけど!?」
「えー、でも――」
「あんたが『ベビーフェイス』って呼んでた先生よ」
一葉が「でも」の後に、「朱莉ちゃんの好きだった人」なんて言い出すんじゃないかと思って、話に割って入ったあたしの言葉に、くるみは「んー」って唸って考えるように眉間に皺を寄せる。
そしてその表情を数秒してからパッと閃いたように目を見開くと、
「分かった! やたらボーッとしてた先生だ!?」