朱莉さんの不可解な一週間
「え!? 社長に!? あの社長に!?」

「…………」

「え!? 先生がヤキモチ!? マジで!? 何かあり得な――」

「僕は普通の人間なのでヤキモチは妬きます。特にあの社長には妬く」

「………だから迎えに来るの?」

「それもないとは言い切れません」

「あたし、社長とは何もないよ」

「分かってます。何かあるならすぐに会社を辞めてもらってます。ただ嫉妬というのは分かっていてもしてしまうものなのです。自分じゃどうしようもない」

「でもそれって、あたしを信じてないって事なんじゃない?」

「そんな言い方をしても無駄ですよ。どうせ僕が信じてると言えば『信じてるなら待つのをやめて』とでも言うつもりでしょう?」

「…………」
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