朱莉さんの不可解な一週間
先生には勝てない。


何をどうしても。


「それよりいつまで『先生』と呼ぶつもりですか?」

「へ?」

「いい加減、名前で呼んでくれませんか? まさか名前を知らないなんて言わないですよね?」

「……知ってる」

「では、今後は名前で」

「……うん」

「今夜は何が食べたいですか?」

正史(まさし)さんの食べたい物でいい」

「では、中華にしましょう。餃子と酢豚を作ります」

「うん」

「それから」
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