朱莉さんの不可解な一週間
「うん?」

「僕が思うに仕事というものは、決められた時間でやり遂げるからこそ意味があるのだと思います」

「…………だね」

最終的にそう同意したあたしに、正史さんはにっこりと笑って、


「どうしても僕に待たれるのが嫌なら、その旨を一度社長に相談してみなさい」

自信ありげにそう言うと、あたしの手を握りスーパーに向かう。


翌日、相談というよりは、こんな事があったって社長に話したら、「あの手の人間に逆らう奴はバカって言うんだ!」と思いっきり指差して笑われた。
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