朱莉さんの不可解な一週間
「熱はないから、化粧教えて、服貸して!」

あたしにも時間がない。


いくら約束が明日だからって、明日は仕事があるから用意に時間を取れなくて、準備をするなら今しかない。


――でも。


『化粧はともかく、朱莉ちゃんの身長じゃわたしの服着れないでしょ!?』

時間がないのに、時間を要する。


「デカい服持ってないの!?」

『持ってないよ!』

「どうしよ!? くるみに借りるべき!?」

『朱莉ちゃんしっかりして! くるみちゃんの方がわたしより小さいよ!』
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