いつか淡い恋の先をキミと
どういうのが面白いよ、とかここのこういう表現が好きとか。


聞いてるだけで榛名くんがどれだけ読書好きが分かるのが楽しかった。


今までこんな風に話す相手なんかいなかったかもしれないけど。


放課後唯一訪れるこの楽しい時間が永遠に続けば良いと、その理由は深く考えずにそう思った。


そして次の日の金曜日。


今日で週番が終わることが週番朝礼で分かってヘコんだ。


来週からはみんなと一緒に帰る日々に戻る。


イレギュラーだったこの一週間が終わり、いつも通り六人で帰る日々に戻る。


どうしてこれを嫌だと思ってしまうんだろう。


去年は一週間みんなと帰れないだけで凄く嫌で、つまらなくて週番なんかなくなればいいとあれほど思っていたのに。


今年はもう毎日週番でもいいだなんて思ってしまうなんて。


「くるみ、さっき週番引き継ぎがあるって放送で言ってたよ。行かなくていいの?」


「え、嘘!?」


「本当。一階の東選択教室だって」


「ありがと!行って来るね」


お昼休みに悠実にそう言われ、一階東選択教室まで足を運んだあたしは無事に週番引き継ぎを終えた。
< 13 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop