いつか淡い恋の先をキミと
Side Tsubasa
飲み物を取りに行って部屋に戻ろうとした時、聞こえてきた会話に思わず耳を済ました。
「お前いつも俺のこと“陽ちゃん”って呼んでただろ」
また陽平の奴、くるみを責めるような言い方…。
自分のことを覚えてくれていないということがくるみのことが好きな陽平にとってどれほど辛いものかは分からない。
でもくるみの気持ちも考えてやらないと。
そんなことを思いドアを開けようとした瞬間、
「俺と…お前が付き合ってたことも覚えてねぇんだな…?」
聞こえてきた内容に耳を疑った。
何言ってんだよ、陽平。
そしてすぐに部屋を飛び出してきたくるみは俺に気付いた様子があったがそれ以上に動揺している様子で。
俺も声をかける暇がないくらいに階段を急いで降りて行ってしまった。
「陽平!」
「……聞いてたのかよ」
「自分が何したのか分かってるのか?」
「ちょっと嘘吐いただけだろ」
「お前なぁ、」
「嫌なんだよ!あんな訳の分からねぇような奴にくるみのこと取られたくねぇんだよ!」
「……」
「くるみがあいつのこと好きだったことくらい俺でも分かってんだよ」
「……陽平、」
「いつか必ず本当のことは言う。でも今は、今だけは。俺の好きにさせてくれ、頼むから。俺はあいつのこと絶対に泣かせねぇから」
「…分かった。俺からはもう何も言わない。その代わり、悠実たちへの説得も全部自分でしろよ」
飲み物を取りに行って部屋に戻ろうとした時、聞こえてきた会話に思わず耳を済ました。
「お前いつも俺のこと“陽ちゃん”って呼んでただろ」
また陽平の奴、くるみを責めるような言い方…。
自分のことを覚えてくれていないということがくるみのことが好きな陽平にとってどれほど辛いものかは分からない。
でもくるみの気持ちも考えてやらないと。
そんなことを思いドアを開けようとした瞬間、
「俺と…お前が付き合ってたことも覚えてねぇんだな…?」
聞こえてきた内容に耳を疑った。
何言ってんだよ、陽平。
そしてすぐに部屋を飛び出してきたくるみは俺に気付いた様子があったがそれ以上に動揺している様子で。
俺も声をかける暇がないくらいに階段を急いで降りて行ってしまった。
「陽平!」
「……聞いてたのかよ」
「自分が何したのか分かってるのか?」
「ちょっと嘘吐いただけだろ」
「お前なぁ、」
「嫌なんだよ!あんな訳の分からねぇような奴にくるみのこと取られたくねぇんだよ!」
「……」
「くるみがあいつのこと好きだったことくらい俺でも分かってんだよ」
「……陽平、」
「いつか必ず本当のことは言う。でも今は、今だけは。俺の好きにさせてくれ、頼むから。俺はあいつのこと絶対に泣かせねぇから」
「…分かった。俺からはもう何も言わない。その代わり、悠実たちへの説得も全部自分でしろよ」