目覚めたら、社長と結婚してました
不安です、理由も気持ちも真実を知りたいです
もうすぐクリスマスだということにようやく違和感を抱かなくなってきた。
記憶が抜けているとはいえ怜二さんと過ごすクリスマスはどっちみち初めてで、どんなふうに過ごそうかと密かに計画して楽しみにしている。
今日は退院後、初めて病院に行ってきた。怜二さんは都合をつけて付き添うことを申し出てくれたけれど、丁重にお断りし伯母に一緒に来てもらった。
なんだかんだで仕事も忙しいみたいだし、必要以上に怜二さんの手を煩わせるのはやっぱり嫌だから。
検査の結果は心配するものでもなく、記憶に関しては保留ということになった。こればかりは医師にもどうしようもないらしい。
正直、記憶がないことをすべて受け入れられているわけじゃない。でも前ほどに焦りや不安は感じていなかった。全部、怜二さんのおかげだと思う。
「天宮さん」
「あ、はい」
帰り際、受付で呼びかけられ一拍間を空けてから振り向く。こればかりはまだ慣れず、変に照れてしまう。
声をかけてきたのは私が病院で目覚めたとき、お世話になった看護師さんだ。
「検査結果、異状なくてよかったですね。お大事になさってください」
「お世話になりました、ありがとうございます」
伯母共々頭を下げる。看護師さんは労わるような表情になった。
「記憶がないことは不安かもしれませんが、先生も話していたようにふと思い出すこともありますから」
「はい」
記憶が抜けているとはいえ怜二さんと過ごすクリスマスはどっちみち初めてで、どんなふうに過ごそうかと密かに計画して楽しみにしている。
今日は退院後、初めて病院に行ってきた。怜二さんは都合をつけて付き添うことを申し出てくれたけれど、丁重にお断りし伯母に一緒に来てもらった。
なんだかんだで仕事も忙しいみたいだし、必要以上に怜二さんの手を煩わせるのはやっぱり嫌だから。
検査の結果は心配するものでもなく、記憶に関しては保留ということになった。こればかりは医師にもどうしようもないらしい。
正直、記憶がないことをすべて受け入れられているわけじゃない。でも前ほどに焦りや不安は感じていなかった。全部、怜二さんのおかげだと思う。
「天宮さん」
「あ、はい」
帰り際、受付で呼びかけられ一拍間を空けてから振り向く。こればかりはまだ慣れず、変に照れてしまう。
声をかけてきたのは私が病院で目覚めたとき、お世話になった看護師さんだ。
「検査結果、異状なくてよかったですね。お大事になさってください」
「お世話になりました、ありがとうございます」
伯母共々頭を下げる。看護師さんは労わるような表情になった。
「記憶がないことは不安かもしれませんが、先生も話していたようにふと思い出すこともありますから」
「はい」