Some Day ~夢に向かって~
昼休みが終わって、教室に戻ると、先輩はもう先に戻って来ていた。
「お帰り、午後もよろしく。」
「はい、こちらこそ。」
笑顔で声を掛けてくれる先輩。その笑顔にときめきながら、私も席に着く。
5限の授業が始まった。午前中よりは、授業の内容が耳に入って来るようになって来たみたい。そうだ、集中集中、集中だぞ、悠。
自分に言い聞かせるが、ものの数分でやっぱり隣の先輩が気になりだす。
(運命だなんて・・・、そんなわけないじゃん。)
心の中で大きくため息をつく。でも、確かに遠巻きに見ているのが精一杯だった先輩が、今はちょっと手を伸ばせば、触れられるところにいる。夢みたいな、でも確かな現実。やっぱりこれは素直に喜ぶべきなんだよな、きっと。
そんなこんな考えてるうちに、気が付けば午後の2限の授業もあっと言う間に過ぎていった。
「ありがとう、助かったよ。」
6限の授業が終わると、そう私に声をかけて、先輩は机を元に戻した。
「どういたしまして。」
私はそう返事するのが精一杯、夢のような時間は終わったんだ。
結構話してたじゃん、昼休みに由夏からそう言われたけど、確かに最初のうちは、先輩は気を使ってくれて、そこそこ話し掛けてくれてた気がする。
だけど私がロクな返事を返さない、ううん、返せないからだんだん無口になって、午後はとうとう最初と最後の挨拶だけになっちゃった。
(私、何やってんだろう。)
由夏の言う通り、私はなんてもったいないことをしたんだろう。今更後悔してる私って、相当間が抜けている。
「水木さん。」
「えっ?」
自己嫌悪に陥っていた私を呼ぶ声、振り向くとそこには帰り支度を終えた先輩の姿が。
「あ、あれ?」
物思いにふけってる内に、終礼のSHRも終わっていたらしい。
「今日は本当にありがとう。あの・・・俺さ、1年学校離れてたから、わかんないこと結構あるんだ。よかったら、これからもいろいろ教えてくれよな。」
慌てふためく私を更に動揺させるようなセリフを吐くと、先輩はサッと手をあげ
「じゃ、また明日。」
と言い残して、颯爽と教室を後にして行った。
「は、はい。さようなら。」
私の間の抜けた返事は、果たして先輩に届いたかどうか。
「お帰り、午後もよろしく。」
「はい、こちらこそ。」
笑顔で声を掛けてくれる先輩。その笑顔にときめきながら、私も席に着く。
5限の授業が始まった。午前中よりは、授業の内容が耳に入って来るようになって来たみたい。そうだ、集中集中、集中だぞ、悠。
自分に言い聞かせるが、ものの数分でやっぱり隣の先輩が気になりだす。
(運命だなんて・・・、そんなわけないじゃん。)
心の中で大きくため息をつく。でも、確かに遠巻きに見ているのが精一杯だった先輩が、今はちょっと手を伸ばせば、触れられるところにいる。夢みたいな、でも確かな現実。やっぱりこれは素直に喜ぶべきなんだよな、きっと。
そんなこんな考えてるうちに、気が付けば午後の2限の授業もあっと言う間に過ぎていった。
「ありがとう、助かったよ。」
6限の授業が終わると、そう私に声をかけて、先輩は机を元に戻した。
「どういたしまして。」
私はそう返事するのが精一杯、夢のような時間は終わったんだ。
結構話してたじゃん、昼休みに由夏からそう言われたけど、確かに最初のうちは、先輩は気を使ってくれて、そこそこ話し掛けてくれてた気がする。
だけど私がロクな返事を返さない、ううん、返せないからだんだん無口になって、午後はとうとう最初と最後の挨拶だけになっちゃった。
(私、何やってんだろう。)
由夏の言う通り、私はなんてもったいないことをしたんだろう。今更後悔してる私って、相当間が抜けている。
「水木さん。」
「えっ?」
自己嫌悪に陥っていた私を呼ぶ声、振り向くとそこには帰り支度を終えた先輩の姿が。
「あ、あれ?」
物思いにふけってる内に、終礼のSHRも終わっていたらしい。
「今日は本当にありがとう。あの・・・俺さ、1年学校離れてたから、わかんないこと結構あるんだ。よかったら、これからもいろいろ教えてくれよな。」
慌てふためく私を更に動揺させるようなセリフを吐くと、先輩はサッと手をあげ
「じゃ、また明日。」
と言い残して、颯爽と教室を後にして行った。
「は、はい。さようなら。」
私の間の抜けた返事は、果たして先輩に届いたかどうか。