Some Day ~夢に向かって~
それから、私は案内されて、先輩の部屋に入った。
「どうぞ。」
「お邪魔します。」
「疲れたろ。」
「いえ、大丈夫です。」
疲れてはいないけど、初めて入る家族以外の男の人の部屋。緊張しないわけがない。
「何か飲み物でも持ってくるからさ、そこらへんに腰かけて、ちょっと待ってて。」
先輩はそう言うと部屋を出て行った。残された私はちょっと恥ずかしかったけど、言われるままに、先輩のベッドに腰掛けた。
改めて、見回してみると、意外にも奇麗に整頓されているのに驚いた。男子の部屋って、もっと乱雑なイメ-ジ。だって健太の部屋なんて・・・。
そして、やっぱり目に付くのが野球の関するもの。特に4つの甲子園の優勝記念メダルが燦然と輝いて見える。その他にボール、グロ-ブ、バット、スパイク・・・野球に関する技術書みたいのも何冊も置いてある。
先輩にとって、野球がどんな大切なものだったのか、改めて感じられて、私は胸を突かれる。
すると、外からトントンと階段を駆け上がって来る音が聞こえて来た。先輩、何か忘れ物かな?なんて思っていたら、いきなりとガチャっと扉が開いて
「悠ちゃん、いらっしゃい!」
とウチの学校の制服を着た女子に飛び付かれた。
「えっ、唯ちゃん?」
それ以外には考えられない子の名前を戸惑いながら呼ぶ私。
「うん、会いたかったよ~。」
出会いは最悪だったけど、今ではすっかり私になついてくれてる唯ちゃん。でも同じ学校に通ってても、学年が違うと案外会わないものだ。
「悠ちゃんが来るって聞いたから、急いで帰って来たんだ。」
「ありがとう。」
そこへ戻って来た先輩が、呆れた声を出す。
「おい、唯。何度も言ってるが、悠はお前の先輩なんだぞ。少しはわきまえろ。」
「だって、悠ちゃんが、先輩って呼ばないでって言ったんだもん。ねぇ~悠ちゃん。」
「だからってな。」
「大丈夫です。この方が唯ちゃんらしくて、私もいいんです。」
「ほら。」
「全く、しょうがねぇな・・・。」
不満げにブツブツ言ってる先輩が、なんともおかしかった。
「どうぞ。」
「お邪魔します。」
「疲れたろ。」
「いえ、大丈夫です。」
疲れてはいないけど、初めて入る家族以外の男の人の部屋。緊張しないわけがない。
「何か飲み物でも持ってくるからさ、そこらへんに腰かけて、ちょっと待ってて。」
先輩はそう言うと部屋を出て行った。残された私はちょっと恥ずかしかったけど、言われるままに、先輩のベッドに腰掛けた。
改めて、見回してみると、意外にも奇麗に整頓されているのに驚いた。男子の部屋って、もっと乱雑なイメ-ジ。だって健太の部屋なんて・・・。
そして、やっぱり目に付くのが野球の関するもの。特に4つの甲子園の優勝記念メダルが燦然と輝いて見える。その他にボール、グロ-ブ、バット、スパイク・・・野球に関する技術書みたいのも何冊も置いてある。
先輩にとって、野球がどんな大切なものだったのか、改めて感じられて、私は胸を突かれる。
すると、外からトントンと階段を駆け上がって来る音が聞こえて来た。先輩、何か忘れ物かな?なんて思っていたら、いきなりとガチャっと扉が開いて
「悠ちゃん、いらっしゃい!」
とウチの学校の制服を着た女子に飛び付かれた。
「えっ、唯ちゃん?」
それ以外には考えられない子の名前を戸惑いながら呼ぶ私。
「うん、会いたかったよ~。」
出会いは最悪だったけど、今ではすっかり私になついてくれてる唯ちゃん。でも同じ学校に通ってても、学年が違うと案外会わないものだ。
「悠ちゃんが来るって聞いたから、急いで帰って来たんだ。」
「ありがとう。」
そこへ戻って来た先輩が、呆れた声を出す。
「おい、唯。何度も言ってるが、悠はお前の先輩なんだぞ。少しはわきまえろ。」
「だって、悠ちゃんが、先輩って呼ばないでって言ったんだもん。ねぇ~悠ちゃん。」
「だからってな。」
「大丈夫です。この方が唯ちゃんらしくて、私もいいんです。」
「ほら。」
「全く、しょうがねぇな・・・。」
不満げにブツブツ言ってる先輩が、なんともおかしかった。