Some Day ~夢に向かって~
悠のあの反応は、天然なのか、それとも俺を気遣ってくれたのか・・・あの子だと、どちらもあり得るから、判断に困った。
監督から、話を聞いた後、俺は悩んだ。新聞記者の夢は捨て難かったけど、今の俺に来て欲しいと言ってくれる大学があるなんて、俺は驚いたけど、やっぱり嬉しかった。
本音を言えば、同期の連中に2年遅れることになる浪人はしたくなかったし、指導者になるという未来は、俺には十分魅力的だった。
肩を痛めていることや指導者の道に進むとすれば、母校でそのキャリアをスタートさせるのが普通であることを考えると、2人のそれもポジションの被った先輩の存在は軽視出来ない。不安はもちろんある。
けど、こっちに残ったら、親父の思惑のまま、レールに乗せられてしまう危険性も考えざるを得なかった。俺は決心した。
俺の決断に、親父は何故か驚くくらい、あっさりと同意してくれた。むしろ味方してくれると思っていたオフクロの方が渋った。息子を遠くに行かせたくない、女親というのは、そんなものなのかもしれない。もちろん最後は、わかってくれたけど。
だけどそれは、悠と離れてしまうことを意味する。彼女が俺に行かないでと、泣いて縋るようなことは絶対にないだろう。
悠は、行ってらっしゃい、私はずっと徹くんのことを待ってるからって、例え、どんなに心の中で寂しくて泣いていても、言ってくれる子だ。
彼女はきっと待ってくれると思う。だけど、自分の彼女のことをこんな風に言うのもなんだが、悠は可愛い過ぎる、魅力的過ぎる。
そして、悪いことにそんな自分にまだ気付いてないお子ちゃまだ。悠を信用してないわけじゃないじゃないけど、悪い虫が付かないように、自分の手で守ることの出来ない現実は、不安で仕方がない。
俺は悠に関しては、狭量で臆病な男だとつくづく思う。
週明けには、俺は居郷監督にお願いしますと、返事をしなくちゃならない。行きたいけど、行きたくない、俺の心を矛盾が支配していた。
監督から、話を聞いた後、俺は悩んだ。新聞記者の夢は捨て難かったけど、今の俺に来て欲しいと言ってくれる大学があるなんて、俺は驚いたけど、やっぱり嬉しかった。
本音を言えば、同期の連中に2年遅れることになる浪人はしたくなかったし、指導者になるという未来は、俺には十分魅力的だった。
肩を痛めていることや指導者の道に進むとすれば、母校でそのキャリアをスタートさせるのが普通であることを考えると、2人のそれもポジションの被った先輩の存在は軽視出来ない。不安はもちろんある。
けど、こっちに残ったら、親父の思惑のまま、レールに乗せられてしまう危険性も考えざるを得なかった。俺は決心した。
俺の決断に、親父は何故か驚くくらい、あっさりと同意してくれた。むしろ味方してくれると思っていたオフクロの方が渋った。息子を遠くに行かせたくない、女親というのは、そんなものなのかもしれない。もちろん最後は、わかってくれたけど。
だけどそれは、悠と離れてしまうことを意味する。彼女が俺に行かないでと、泣いて縋るようなことは絶対にないだろう。
悠は、行ってらっしゃい、私はずっと徹くんのことを待ってるからって、例え、どんなに心の中で寂しくて泣いていても、言ってくれる子だ。
彼女はきっと待ってくれると思う。だけど、自分の彼女のことをこんな風に言うのもなんだが、悠は可愛い過ぎる、魅力的過ぎる。
そして、悪いことにそんな自分にまだ気付いてないお子ちゃまだ。悠を信用してないわけじゃないじゃないけど、悪い虫が付かないように、自分の手で守ることの出来ない現実は、不安で仕方がない。
俺は悠に関しては、狭量で臆病な男だとつくづく思う。
週明けには、俺は居郷監督にお願いしますと、返事をしなくちゃならない。行きたいけど、行きたくない、俺の心を矛盾が支配していた。