Some Day ~夢に向かって~
週が明けた月曜日。登校の途中で徹くんは、私に言った。
「昼休み、監督のところに行ってくる。」
「うん。」
「そのあと、カラオケでも行かない?なんか、大声出して、発散したい気分。」
「いいよ。徹くんの歌、聞きたいと思ってたんだ。」
「聴き惚れるぞ。」
「楽しみ。」
「ウソ、歌は自信ない。でも悠の歌声は可愛いだろうな。」
「勝手に期待値、上げないでよ。」
昨日の私は徹くんには見せない。徹くんの前では、一昨日のノー天気な私でいるんだ。
いつもの通り、学校はお昼で終わり、居郷監督の所に行った徹くんを待って、私達はカラオケボックスに向かう。
「それでは白鳥先輩の大学決定を祝って、野球部の後輩を代表して、まずは一曲。」
なんて言いながら、前でマイクを握っているのは沖田くん。カラオケデートは、なぜかいつの間にか、塚原くん、由夏、加奈を加えた6人のパーティー形式になっちゃった。
「ごめんね。せっかくのデートに押し掛けちゃって。」
「何だか知らないけど、今日は沖田と由夏が、やたらノリノリで、先輩誘ったら、こんなことになっちまって・・・。」
加奈と塚原くんが、申し訳なさそうに私に言うけど
「ううん、私、こういう経験、あまりないから、なんか楽しみ。」
由夏と行動することが多くて、こんな大勢で、まして男女のグループでカラオケに来たことなんか、ほとんどなかったから。
「でも悠達は、もうすぐ・・・。」
「それは大丈夫。だって徹くんが名古屋行くまで、まだひと月以上あるんだから。せっかくだから、楽しもうよ。」
早くも肩組んで、なにやら沖田くんとデュエットしている徹くんと、それを見て、大はしゃぎの由夏の姿はなんか微笑ましくなっちゃう。
「そうだな、じゃ水木のお言葉に甘えさせてもらうか。」
「って言うか、私達も、結局こうやって来ちゃってるからね。」
そう言って、笑う私達。
「じゃ俺達も、曲選ぼうぜ。あいつらばかり、楽しませてるわけにはいかない。」
「オッケー。」
昼食を兼ねたファ-ストフ-ドをいっぱい頼んで、思いっきり歌って、私達は大盛り上がり。
「悠。」
そんな中、今までずっと離れて座ってた由夏が、隣に座って来た。
「楽しんでる?」
「もちろん。」
「なんか、ウチらさ。」
「えっ?」
「先輩のお陰で、人脈広がったよね。」
今一緒に騒いでるみんなは、もともとクラスメイトなんだけど、少なくても1学期には、ほとんど話したこともなかった子達ばっかり。それが今、こうやって仲良く楽しめてるのは、確かに徹くんのお陰かもしれない。
「あと、昨日はごめんね。」
「由夏。」
「私、変なこと言っちゃって、気分重くさせちゃったよね。でも悠と先輩は大丈夫。私達とは違うから。」
「私達・・・。」
その由夏の言葉に、私はハッとしたけど
「さぁ、今度は一緒に歌おう。」
と由夏は、構わず私の手を引いて立ち上がった。
結局、お昼過ぎに始まったこの催しは大盛況のまま、今度はみんなで、どこか行こうということになって、18時頃にお開きになった。
「楽しかったね。」
「うん、なんか久し振りに松本達と騒いでた時のような、ノリになってしまった。2人もいいけど、ああいうのも、たまにはいいな。」
「そうだね。」
「でも明日は、また2人で過ごそうな。」
「うん。」
そんな話をしながら、私達は家路に着いた。
「昼休み、監督のところに行ってくる。」
「うん。」
「そのあと、カラオケでも行かない?なんか、大声出して、発散したい気分。」
「いいよ。徹くんの歌、聞きたいと思ってたんだ。」
「聴き惚れるぞ。」
「楽しみ。」
「ウソ、歌は自信ない。でも悠の歌声は可愛いだろうな。」
「勝手に期待値、上げないでよ。」
昨日の私は徹くんには見せない。徹くんの前では、一昨日のノー天気な私でいるんだ。
いつもの通り、学校はお昼で終わり、居郷監督の所に行った徹くんを待って、私達はカラオケボックスに向かう。
「それでは白鳥先輩の大学決定を祝って、野球部の後輩を代表して、まずは一曲。」
なんて言いながら、前でマイクを握っているのは沖田くん。カラオケデートは、なぜかいつの間にか、塚原くん、由夏、加奈を加えた6人のパーティー形式になっちゃった。
「ごめんね。せっかくのデートに押し掛けちゃって。」
「何だか知らないけど、今日は沖田と由夏が、やたらノリノリで、先輩誘ったら、こんなことになっちまって・・・。」
加奈と塚原くんが、申し訳なさそうに私に言うけど
「ううん、私、こういう経験、あまりないから、なんか楽しみ。」
由夏と行動することが多くて、こんな大勢で、まして男女のグループでカラオケに来たことなんか、ほとんどなかったから。
「でも悠達は、もうすぐ・・・。」
「それは大丈夫。だって徹くんが名古屋行くまで、まだひと月以上あるんだから。せっかくだから、楽しもうよ。」
早くも肩組んで、なにやら沖田くんとデュエットしている徹くんと、それを見て、大はしゃぎの由夏の姿はなんか微笑ましくなっちゃう。
「そうだな、じゃ水木のお言葉に甘えさせてもらうか。」
「って言うか、私達も、結局こうやって来ちゃってるからね。」
そう言って、笑う私達。
「じゃ俺達も、曲選ぼうぜ。あいつらばかり、楽しませてるわけにはいかない。」
「オッケー。」
昼食を兼ねたファ-ストフ-ドをいっぱい頼んで、思いっきり歌って、私達は大盛り上がり。
「悠。」
そんな中、今までずっと離れて座ってた由夏が、隣に座って来た。
「楽しんでる?」
「もちろん。」
「なんか、ウチらさ。」
「えっ?」
「先輩のお陰で、人脈広がったよね。」
今一緒に騒いでるみんなは、もともとクラスメイトなんだけど、少なくても1学期には、ほとんど話したこともなかった子達ばっかり。それが今、こうやって仲良く楽しめてるのは、確かに徹くんのお陰かもしれない。
「あと、昨日はごめんね。」
「由夏。」
「私、変なこと言っちゃって、気分重くさせちゃったよね。でも悠と先輩は大丈夫。私達とは違うから。」
「私達・・・。」
その由夏の言葉に、私はハッとしたけど
「さぁ、今度は一緒に歌おう。」
と由夏は、構わず私の手を引いて立ち上がった。
結局、お昼過ぎに始まったこの催しは大盛況のまま、今度はみんなで、どこか行こうということになって、18時頃にお開きになった。
「楽しかったね。」
「うん、なんか久し振りに松本達と騒いでた時のような、ノリになってしまった。2人もいいけど、ああいうのも、たまにはいいな。」
「そうだね。」
「でも明日は、また2人で過ごそうな。」
「うん。」
そんな話をしながら、私達は家路に着いた。