Some Day ~夢に向かって~
今日は4月2日。徹くんが、名古屋に旅立つ日だ。
前の日、私達旧3-Aクラスは徹くんの送別会を開くべく、久しぶりに集まった。山上先生が言ってた通り、全員集合は無理だったけど、それでも9割のメンバーが集まったんだから、凄いよね。
1つ年上の徹くんを含めて、まだ未成年の私達は居酒屋は使えず、カラオケボックスだったけど、楽しい時間を過ごした。
徹くんは
「卒業半年前に、ノコノコ現れた留年生を、こうして受け入れて、本当に嬉しかった。ありがとう。このみんなの声援を力にして、名古屋へ行って来ます。もし、あっちの方へ、来ることがあったら、必ず声を掛けてくれよな。待ってるから。」
と最後に挨拶して、やんやの喝采を受けていた。
そして、今、私達は、新横浜の新幹線ホームに立っている。
引っ越し難民という言葉があるくらい、この時期の引っ越しは大変らしいんだけど、その点、徹くんのお父さんが何やら、手を回したらしく、徹くんの荷物は間もなく、彼を追いかけるように、新居に向けて出発する手筈。さすがだ。
「悠。」
「なに?」
「1つ、聞いて欲しいことがある。」
改まってなんだろう。
「俺、向こうに行ったら、専門学校に通おうと思う。」
「専門学校?」
「新聞記者になる為の勉強をしたいと思って。」
「徹くん。・・・。」
意外な徹くんの言葉に、私は驚く。
「いろいろ考えた。二兎を追う者は一兎をも得ずという言葉もある。だけど、やっぱり、新聞記者という夢を諦めたくはない。」
徹くんは私を見つめながら言う。
「だから専門学校に?」
「ああ。大学の授業と重ならない時間で、チャレンジしてみようと思う。もちろん大学の方を手を抜くつもりは毛頭ない。指導者の資格を持つ新聞記者になれたら、最高かなって。」
そう言うと徹くんは、爽やかに笑った。
「素敵じゃない。でもそんなに張り切って大丈夫?」
ただでさえ、知らない土地に行くのに、そんなハ-ドな環境で大丈夫なのかな?心配になって来る。
「体力には自信あるから。脳ミソの方がキャパオ-バ-になってしまう恐れはあるけど、でもまずはチャレンジしたいと思う。」
「わかった。私は応援するから、頑張ってね。」
「ありがとう。だけどな・・・。」
ここで、徹くんは表情を曇らせた。
前の日、私達旧3-Aクラスは徹くんの送別会を開くべく、久しぶりに集まった。山上先生が言ってた通り、全員集合は無理だったけど、それでも9割のメンバーが集まったんだから、凄いよね。
1つ年上の徹くんを含めて、まだ未成年の私達は居酒屋は使えず、カラオケボックスだったけど、楽しい時間を過ごした。
徹くんは
「卒業半年前に、ノコノコ現れた留年生を、こうして受け入れて、本当に嬉しかった。ありがとう。このみんなの声援を力にして、名古屋へ行って来ます。もし、あっちの方へ、来ることがあったら、必ず声を掛けてくれよな。待ってるから。」
と最後に挨拶して、やんやの喝采を受けていた。
そして、今、私達は、新横浜の新幹線ホームに立っている。
引っ越し難民という言葉があるくらい、この時期の引っ越しは大変らしいんだけど、その点、徹くんのお父さんが何やら、手を回したらしく、徹くんの荷物は間もなく、彼を追いかけるように、新居に向けて出発する手筈。さすがだ。
「悠。」
「なに?」
「1つ、聞いて欲しいことがある。」
改まってなんだろう。
「俺、向こうに行ったら、専門学校に通おうと思う。」
「専門学校?」
「新聞記者になる為の勉強をしたいと思って。」
「徹くん。・・・。」
意外な徹くんの言葉に、私は驚く。
「いろいろ考えた。二兎を追う者は一兎をも得ずという言葉もある。だけど、やっぱり、新聞記者という夢を諦めたくはない。」
徹くんは私を見つめながら言う。
「だから専門学校に?」
「ああ。大学の授業と重ならない時間で、チャレンジしてみようと思う。もちろん大学の方を手を抜くつもりは毛頭ない。指導者の資格を持つ新聞記者になれたら、最高かなって。」
そう言うと徹くんは、爽やかに笑った。
「素敵じゃない。でもそんなに張り切って大丈夫?」
ただでさえ、知らない土地に行くのに、そんなハ-ドな環境で大丈夫なのかな?心配になって来る。
「体力には自信あるから。脳ミソの方がキャパオ-バ-になってしまう恐れはあるけど、でもまずはチャレンジしたいと思う。」
「わかった。私は応援するから、頑張ってね。」
「ありがとう。だけどな・・・。」
ここで、徹くんは表情を曇らせた。