Some Day ~夢に向かって~
「悠、ごめんね。実は加奈から、悠とどうしても仲直りしたいから力を貸してって言われたから、今日のお昼に屋上においでって、私が誘ったんだ。」
「そうだったんだ・・・。」
「悠なら絶対、加奈をもう1度受け入れてくれるはずだって、確信してたから。最初はちょっと焦ったけどね。」
久しぶりに3人で食べるお弁当、由夏がこう切り出して、悠ちゃんは驚いている。
「でも、悠ちゃん。あんなひどいことをいろいろ言った私を、あなたは本当に許してくれるの?」
まだ信じられない思いの私に、悠ちゃんは肯く。
「もちろん。だって私も、加奈ちゃんと出来たら仲直りしたいと思ってたんだもん。でも・・・。」
「悠の方からは言いにくいよね。だってなんか情け、掛けてるみたいになって、加奈がかえって依怙地になっちゃうかもって、考えるもんね。」
「ごめんね・・・。」
頭を下げてくれる悠ちゃんに、私は慌ててかぶりを振る。
「ううん、それが当然だと思う。私は、あんなことがあったのに、悠ちゃんが私と仲直りしたいって、思ってくれたことに、素直に感謝したいよ。」
この2ヵ月くらいの間に、ジェットコースターのように偏移した私達の仲。
「正直言えば、最近の加奈ちゃんの言動に悲しみや怒りを感じたことがあるのは確か。でも私は加奈ちゃんを嫌いにはなれなかった。だって、突然の接近だったけど、私達はすぐに仲良くなれたから。本当に不思議なくらいに。」
「私も先輩応援する為に、グラウンドよく行ってた。だから2人のこと知ってたから、あなた達の仲の良さが羨ましかった。同じ野球好きとして、話が合うんじゃないかな、なんて勝手に思ってたし。」
私は話し始めた。
「今年、初めてクラス一緒になって、体育祭のあとに2人に声掛けてもらったのも嬉しかった。このまま友達になれるんじゃないかって思ったんだけど、あの時は、結局私が一歩を踏み出せなかったから・・・。」
「加奈ちゃん・・・。」
「だから、文化祭の時は、必死に行きました。これがラストチャンスだって。」
「そう?なんか当たり前のような顔して、入って来たけど。」
由夏のツッコミに私達は笑い声を上げる。そして、それが収まった時、私は姿勢を正した。
「悠ちゃん、由夏。友達になってくれてありがとう。私を許してくれて本当にありがとうね。これからも末永く、よろしくお願いします。」
「ちょっと加奈ちゃん、それじゃ、新婚さんの挨拶みたいだよ。」
悠ちゃんの言葉に、また笑いが弾ける。
「そう言えばさ、前から聞こうと思ってたんだけど、加奈は最初から私のことは呼び捨てなのに、なんで、悠は『悠ちゃん』なの?」
「そんなの簡単だよ。」
そんなことを聞いて来た由夏に、私はいたずらっぽく笑いかける。
「だって、由夏はちゃん付けで呼ぶようなキャラじゃないじゃん。」
「なにそれ。ちょっとひどすぎない。」
ふくれる由夏に私と悠ちゃんはまたまた大笑い。
「じゃ、今日からはもうちゃん付けはなしにしよ。いいでしょ、悠。」
「もちろんだよ、加奈。」
頷き合う私達に
「なら、よろしい。」
と由夏が同意を与えるように、わざと偉そうに言う。
そしてまた、私達の笑い声は、高らかに屋上に響いていた。
END
「そうだったんだ・・・。」
「悠なら絶対、加奈をもう1度受け入れてくれるはずだって、確信してたから。最初はちょっと焦ったけどね。」
久しぶりに3人で食べるお弁当、由夏がこう切り出して、悠ちゃんは驚いている。
「でも、悠ちゃん。あんなひどいことをいろいろ言った私を、あなたは本当に許してくれるの?」
まだ信じられない思いの私に、悠ちゃんは肯く。
「もちろん。だって私も、加奈ちゃんと出来たら仲直りしたいと思ってたんだもん。でも・・・。」
「悠の方からは言いにくいよね。だってなんか情け、掛けてるみたいになって、加奈がかえって依怙地になっちゃうかもって、考えるもんね。」
「ごめんね・・・。」
頭を下げてくれる悠ちゃんに、私は慌ててかぶりを振る。
「ううん、それが当然だと思う。私は、あんなことがあったのに、悠ちゃんが私と仲直りしたいって、思ってくれたことに、素直に感謝したいよ。」
この2ヵ月くらいの間に、ジェットコースターのように偏移した私達の仲。
「正直言えば、最近の加奈ちゃんの言動に悲しみや怒りを感じたことがあるのは確か。でも私は加奈ちゃんを嫌いにはなれなかった。だって、突然の接近だったけど、私達はすぐに仲良くなれたから。本当に不思議なくらいに。」
「私も先輩応援する為に、グラウンドよく行ってた。だから2人のこと知ってたから、あなた達の仲の良さが羨ましかった。同じ野球好きとして、話が合うんじゃないかな、なんて勝手に思ってたし。」
私は話し始めた。
「今年、初めてクラス一緒になって、体育祭のあとに2人に声掛けてもらったのも嬉しかった。このまま友達になれるんじゃないかって思ったんだけど、あの時は、結局私が一歩を踏み出せなかったから・・・。」
「加奈ちゃん・・・。」
「だから、文化祭の時は、必死に行きました。これがラストチャンスだって。」
「そう?なんか当たり前のような顔して、入って来たけど。」
由夏のツッコミに私達は笑い声を上げる。そして、それが収まった時、私は姿勢を正した。
「悠ちゃん、由夏。友達になってくれてありがとう。私を許してくれて本当にありがとうね。これからも末永く、よろしくお願いします。」
「ちょっと加奈ちゃん、それじゃ、新婚さんの挨拶みたいだよ。」
悠ちゃんの言葉に、また笑いが弾ける。
「そう言えばさ、前から聞こうと思ってたんだけど、加奈は最初から私のことは呼び捨てなのに、なんで、悠は『悠ちゃん』なの?」
「そんなの簡単だよ。」
そんなことを聞いて来た由夏に、私はいたずらっぽく笑いかける。
「だって、由夏はちゃん付けで呼ぶようなキャラじゃないじゃん。」
「なにそれ。ちょっとひどすぎない。」
ふくれる由夏に私と悠ちゃんはまたまた大笑い。
「じゃ、今日からはもうちゃん付けはなしにしよ。いいでしょ、悠。」
「もちろんだよ、加奈。」
頷き合う私達に
「なら、よろしい。」
と由夏が同意を与えるように、わざと偉そうに言う。
そしてまた、私達の笑い声は、高らかに屋上に響いていた。
END