Some Day ~夢に向かって~
学祭が始まった。1日は外部公開、もう1日は内部のみっていう学校が多いみたいだけど、ウチの学校はその点フリ-。
初日の午前中からスイ-ツって、どうなの?って懐疑的な声もあったけど、お陰様で出足から絶好調の我が3-A。
料理部の子を中心とした一工夫したメニュ-もよかったけど、アイスに某数字ブランドの商品を思い切って導入したのが当たった。
ライトブル-のお揃いのTシャツで決めた私達のクラス、息もピッタリ、意気も上がってる。
「ねぇ悠、悠ってば。」
「へっ?」
そんな活気ある状況の中、調理場で由夏に声を掛けられた私は間抜けな声を出してしまう。
「何、ボヤッとしてるの?また注文だよ、早くしないと。」
本番では調理班に配属された私。次から次へと入って来る注文に、みんな大童。なのに私はボーとしていて、由夏に声を掛けられて、ハッと我に返る。
「あ、ゴメン。」
私は慌てて、調理にかかるが、すぐにまたボーとしてしまう。
「焦げてるって。」
「あ、ゴメン。」
「どうしたのよ、悠。」
「ゴ、ゴメン」
「大丈夫、体調悪いの?」
と聞いてくれたのは、長谷川さん。
「ううん、ちょっと考え事しちゃってて。本当にゴメン。」
「もう、しっかりしてよ。」
さすがに呆れ顔の由夏。
だけど、ホントにゴメンね。こんなことじゃ、ダメなのはわかってるんだけど、私もう正直学祭どころじゃないんだ、昨日の夜から。
ようやくロ-テ-ションで抜けて、調理場を出た私は、フロア一杯のお客さんに、目を見張る。
「すごいね。」
「何言ってるの、今更。この調子じゃ、午後も忙しくなるよ。さ、今のうちにご飯食べに行こ。」
「う、うん。」
実はあんまりお腹、空いてないんだけど、私は由夏に引っ張られるように、食堂に向かった。
食堂では、由夏がいつも通り、いろいろ話し掛けて来るけど、ほとんど上の空。生返事を返してると、いきなりデコピンが・・・。
「痛っ!」
驚いて前を見ると、そこにはふくれっ面の由夏の顔。
「もう悠、聞いてんの?」
「う、うん、ゴメン。そろそろ行こうか?」
「何言ってるの?まだほとんど食べてないじゃない。」
「そ、そうだね、でもなんか食欲ないんだ。だからもう行こう。」
その私の言葉を聞いた由夏の表情が、怒りモ-ドから心配モ-ドに変わった。
「ねぇ、本当にどっか具合悪いんじゃない?悠が食欲ないなんてさ。」
そう言うと私のおでこに手を当てる由夏。
ちょっと、由夏さん。あなた、どれだけ私を食いしん坊だと思ってるんですか?
さすがにそんな思いが浮かんだものの、下手なことを言って、詮索を受けたくない私は
「私にだって、たまにはそんな時もあるよ。大丈夫だから行こう。」
と言って立ちあがった。
初日の午前中からスイ-ツって、どうなの?って懐疑的な声もあったけど、お陰様で出足から絶好調の我が3-A。
料理部の子を中心とした一工夫したメニュ-もよかったけど、アイスに某数字ブランドの商品を思い切って導入したのが当たった。
ライトブル-のお揃いのTシャツで決めた私達のクラス、息もピッタリ、意気も上がってる。
「ねぇ悠、悠ってば。」
「へっ?」
そんな活気ある状況の中、調理場で由夏に声を掛けられた私は間抜けな声を出してしまう。
「何、ボヤッとしてるの?また注文だよ、早くしないと。」
本番では調理班に配属された私。次から次へと入って来る注文に、みんな大童。なのに私はボーとしていて、由夏に声を掛けられて、ハッと我に返る。
「あ、ゴメン。」
私は慌てて、調理にかかるが、すぐにまたボーとしてしまう。
「焦げてるって。」
「あ、ゴメン。」
「どうしたのよ、悠。」
「ゴ、ゴメン」
「大丈夫、体調悪いの?」
と聞いてくれたのは、長谷川さん。
「ううん、ちょっと考え事しちゃってて。本当にゴメン。」
「もう、しっかりしてよ。」
さすがに呆れ顔の由夏。
だけど、ホントにゴメンね。こんなことじゃ、ダメなのはわかってるんだけど、私もう正直学祭どころじゃないんだ、昨日の夜から。
ようやくロ-テ-ションで抜けて、調理場を出た私は、フロア一杯のお客さんに、目を見張る。
「すごいね。」
「何言ってるの、今更。この調子じゃ、午後も忙しくなるよ。さ、今のうちにご飯食べに行こ。」
「う、うん。」
実はあんまりお腹、空いてないんだけど、私は由夏に引っ張られるように、食堂に向かった。
食堂では、由夏がいつも通り、いろいろ話し掛けて来るけど、ほとんど上の空。生返事を返してると、いきなりデコピンが・・・。
「痛っ!」
驚いて前を見ると、そこにはふくれっ面の由夏の顔。
「もう悠、聞いてんの?」
「う、うん、ゴメン。そろそろ行こうか?」
「何言ってるの?まだほとんど食べてないじゃない。」
「そ、そうだね、でもなんか食欲ないんだ。だからもう行こう。」
その私の言葉を聞いた由夏の表情が、怒りモ-ドから心配モ-ドに変わった。
「ねぇ、本当にどっか具合悪いんじゃない?悠が食欲ないなんてさ。」
そう言うと私のおでこに手を当てる由夏。
ちょっと、由夏さん。あなた、どれだけ私を食いしん坊だと思ってるんですか?
さすがにそんな思いが浮かんだものの、下手なことを言って、詮索を受けたくない私は
「私にだって、たまにはそんな時もあるよ。大丈夫だから行こう。」
と言って立ちあがった。