Some Day ~夢に向かって~
私達の任務は、とにかくウチのクラスの模擬店を宣伝して歩くこと。クラスと売り物のメニューなんかを大声を張り上げながら、校内をまわる。
最初は恥ずかしかったけど、もう慣れた感じで宣伝している先輩の後にくっついて、見よう見まねで私も懸命に声を出す。
それにしても、今更だけど先輩の人気はやっぱり凄い。特に先輩の甲子園での活躍を在校生として見ていた2、3年女子からの人気は絶大で、あっと言う間に先輩の周りは女子だらけになる。
それだけでなく、外部からの人の中にも
「あっ、白鳥徹だ。」
なんて目ざとく見つける人達がいて、もうちょっとした人気タレント並みだ。
(すごいな・・・。)
もう宣伝に歩くような状況でもなく、私は少し離れたところで、ややあっけにとられながら、その光景を眺めているしかなかった。
(やっぱり、私がこの人の横にいるなんて、あり得ないよね・・・。)
期待に胸膨らませていたのに、いきなり現実を突きつけられた気分になって、私はすっかりネガティブな思いに沈む。
「ダメじゃない、相棒ほったらかして、油売ってちゃ。」
そんな落ち込んでいる私に追い打ちを掛けるような言葉が、後ろから聞こえて来る。別に油売ってるわけじゃ・・・と思いながら、振り返る。
でもその声の主の視線は私ではなく、その先・・・つまりは先輩に向いているようだった。
(えっ?)
そして、私はその声の主を見て、一瞬目を疑ったのだった。
最初は恥ずかしかったけど、もう慣れた感じで宣伝している先輩の後にくっついて、見よう見まねで私も懸命に声を出す。
それにしても、今更だけど先輩の人気はやっぱり凄い。特に先輩の甲子園での活躍を在校生として見ていた2、3年女子からの人気は絶大で、あっと言う間に先輩の周りは女子だらけになる。
それだけでなく、外部からの人の中にも
「あっ、白鳥徹だ。」
なんて目ざとく見つける人達がいて、もうちょっとした人気タレント並みだ。
(すごいな・・・。)
もう宣伝に歩くような状況でもなく、私は少し離れたところで、ややあっけにとられながら、その光景を眺めているしかなかった。
(やっぱり、私がこの人の横にいるなんて、あり得ないよね・・・。)
期待に胸膨らませていたのに、いきなり現実を突きつけられた気分になって、私はすっかりネガティブな思いに沈む。
「ダメじゃない、相棒ほったらかして、油売ってちゃ。」
そんな落ち込んでいる私に追い打ちを掛けるような言葉が、後ろから聞こえて来る。別に油売ってるわけじゃ・・・と思いながら、振り返る。
でもその声の主の視線は私ではなく、その先・・・つまりは先輩に向いているようだった。
(えっ?)
そして、私はその声の主を見て、一瞬目を疑ったのだった。