Some Day ~夢に向かって~
午後4時になった。外部の人たちへの公開時間は終了、残るは吹奏楽部によるミニコンサートとそして、フィナーレを飾る大花火大会・・・だけだ。
私達は、教室の片づけと復元に入る。模擬店は大成功、みどりさんも約束通り寄ってくれて、美味しかったと喜んでくれた。
いろいろあったけど、私達の最後の学祭は、今終わろうとしている。4時の時報と同時に私達は、誰彼となくハイタッチをした。全力を出し切った満足感と心地良い疲れが、私の身体を包んだ。私はきっとこの学祭のことを忘れないだろう。
でも私の学祭はまだ終わっていない。私にとって、最後にして、最大のイベントが待っている。
6時に片づけをいったん中断すると、私達は思い思いの場所で、思い思いの人と後夜祭を迎える。まずは吹奏楽部の演奏が30分、そしてそのあと、いよいよ花火が打ち上がる。
先輩はその時、私にどんな言葉をくれるんだろう。もし、それが私の期待通りのそれだとしたら、どんなに嬉しいだろう。
でも、もし違っていたとしても、私はガッカリしない。その時は、私から自分の想いを先輩に伝えるんだ。私は昼間、みどりさんに初めて、自分の素直な思いを聞いてもらった。私は確かに自分の言葉でこう言った。
「私は白鳥先輩が好きです。」
いっぱい迷った、自分の気持ちに正直になるのが怖かったし、自信もなかった。でも私は決めたんだ、もう後戻りはしないって。
「いよいよだね。」
吹奏楽部の演奏が始まったようだ。教室の中は、いつの間にか閑散としている、私は声を掛けてくれた親友の方を向いた。
「由夏。」
「最後の花火、一緒に見られないのは残念だけど、悠が幸せになってくれるんなら、私は喜んで言ってあげられる。『行ってらっしゃい』って。」
「ありがとう、行ってくるね。」
「うん。」
私は由夏に背を向けると、教室を出た。
私達は、教室の片づけと復元に入る。模擬店は大成功、みどりさんも約束通り寄ってくれて、美味しかったと喜んでくれた。
いろいろあったけど、私達の最後の学祭は、今終わろうとしている。4時の時報と同時に私達は、誰彼となくハイタッチをした。全力を出し切った満足感と心地良い疲れが、私の身体を包んだ。私はきっとこの学祭のことを忘れないだろう。
でも私の学祭はまだ終わっていない。私にとって、最後にして、最大のイベントが待っている。
6時に片づけをいったん中断すると、私達は思い思いの場所で、思い思いの人と後夜祭を迎える。まずは吹奏楽部の演奏が30分、そしてそのあと、いよいよ花火が打ち上がる。
先輩はその時、私にどんな言葉をくれるんだろう。もし、それが私の期待通りのそれだとしたら、どんなに嬉しいだろう。
でも、もし違っていたとしても、私はガッカリしない。その時は、私から自分の想いを先輩に伝えるんだ。私は昼間、みどりさんに初めて、自分の素直な思いを聞いてもらった。私は確かに自分の言葉でこう言った。
「私は白鳥先輩が好きです。」
いっぱい迷った、自分の気持ちに正直になるのが怖かったし、自信もなかった。でも私は決めたんだ、もう後戻りはしないって。
「いよいよだね。」
吹奏楽部の演奏が始まったようだ。教室の中は、いつの間にか閑散としている、私は声を掛けてくれた親友の方を向いた。
「由夏。」
「最後の花火、一緒に見られないのは残念だけど、悠が幸せになってくれるんなら、私は喜んで言ってあげられる。『行ってらっしゃい』って。」
「ありがとう、行ってくるね。」
「うん。」
私は由夏に背を向けると、教室を出た。