Some Day ~夢に向かって~
文化祭を境に変わったことがある。
今まで、先輩の周りにいるのは、沖田くんと塚原くんを除けば、私を含めた一部の女子だけだった。それが、文化祭が終わってみると、それまで先輩とどう接すればいいかがわからずに、遠巻きにしていた男子達との距離がグッと縮まっていた。
私達女子は、どうしても敬語を使ってしまうけど、その点男子はいったん壁が取り払われてしまえば、もう変な遠慮などなく、さすがに呼び捨てにする子は、いなかったけど、多くの男子がタメ語で先輩と話すようになっていた。
そんなさっぱりとした男同士の付き合い方が、ちょっぴり羨ましく見えたりする。
「ア~ァ。」
「どうしたの?加奈ちゃん。」
休み時間、最近はすっかり3人組になった私達。突然ため息をついた加奈ちゃんに、私は驚いて尋ねる。
「完全に取られちゃったなぁ、先輩を。」
ぼやく加奈ちゃんに、私達は思わず吹き出す。
「なに、それ?」
「笑い事じゃないよ、結構屈辱だよ、女子としては。」
「そんなとこ、男子と張り合って、どうすんのよ。」
「由夏にはわかんないよ。ただでさえ、学校の休み時間しか先輩と話せなかったのに、その貴重な時間を、よりによって男子に奪われるなんてさ。」
「仕方ないよ。先輩だって、男同士の付き合いも大切だろうし。」
「悠ちゃんは悔しくないの?」
「悠はもともと、あなた達に邪魔されて、先輩と学校で話せないでいたから、実害なし。」
ニヤニヤしながら由夏は言う。もぅ、この子は絶対私達をからかってる。
今日から、先輩と一緒に勉強するなんて言ったら、加奈ちゃんをますます落ち込ませちゃうかな?でも学校の図書室でだし、でも「じゃ、加奈も一緒に」なんて言われても、ちょっとね・・・。
結局、私は加奈ちゃんにも、由夏にも先輩との勉強会のことは言わなかった。
放課後、さり気なく教室を出た私は、図書室で先輩と合流。しばらく一緒に勉強した後、塾に向かった。
学校でのことだから、誰かに見られてても、不思議じゃないけど、ただ一緒に勉強してただけだから・・・。
今まで、先輩の周りにいるのは、沖田くんと塚原くんを除けば、私を含めた一部の女子だけだった。それが、文化祭が終わってみると、それまで先輩とどう接すればいいかがわからずに、遠巻きにしていた男子達との距離がグッと縮まっていた。
私達女子は、どうしても敬語を使ってしまうけど、その点男子はいったん壁が取り払われてしまえば、もう変な遠慮などなく、さすがに呼び捨てにする子は、いなかったけど、多くの男子がタメ語で先輩と話すようになっていた。
そんなさっぱりとした男同士の付き合い方が、ちょっぴり羨ましく見えたりする。
「ア~ァ。」
「どうしたの?加奈ちゃん。」
休み時間、最近はすっかり3人組になった私達。突然ため息をついた加奈ちゃんに、私は驚いて尋ねる。
「完全に取られちゃったなぁ、先輩を。」
ぼやく加奈ちゃんに、私達は思わず吹き出す。
「なに、それ?」
「笑い事じゃないよ、結構屈辱だよ、女子としては。」
「そんなとこ、男子と張り合って、どうすんのよ。」
「由夏にはわかんないよ。ただでさえ、学校の休み時間しか先輩と話せなかったのに、その貴重な時間を、よりによって男子に奪われるなんてさ。」
「仕方ないよ。先輩だって、男同士の付き合いも大切だろうし。」
「悠ちゃんは悔しくないの?」
「悠はもともと、あなた達に邪魔されて、先輩と学校で話せないでいたから、実害なし。」
ニヤニヤしながら由夏は言う。もぅ、この子は絶対私達をからかってる。
今日から、先輩と一緒に勉強するなんて言ったら、加奈ちゃんをますます落ち込ませちゃうかな?でも学校の図書室でだし、でも「じゃ、加奈も一緒に」なんて言われても、ちょっとね・・・。
結局、私は加奈ちゃんにも、由夏にも先輩との勉強会のことは言わなかった。
放課後、さり気なく教室を出た私は、図書室で先輩と合流。しばらく一緒に勉強した後、塾に向かった。
学校でのことだから、誰かに見られてても、不思議じゃないけど、ただ一緒に勉強してただけだから・・・。