無題 ~ グリンフォール~
seven ♥迷惑人♡
教会の中に入った。
慌ただしい顔をして、マッドと、鉢合わせた。
とても怯えている。
マッドは、あの人が苦手なのだ。
あの人の前まで行くと、私は、今までの心の声とは、裏腹に、
「お呼びでございますか?ハート夫人。」
と、心を明るくして、丁寧な口調で言った。
「遅いわよ!!!アリス!!!待ち過ぎて、死ぬところだったわ!」
死なないだろ。
ハート夫人。
この教会三大迷惑人のひとり。
待つのが大の嫌いで、
すぐ、キイキイ怒った、甲高い声を出す。
とにかく、自分の思い通りにならないのが、いやらしい。
アリスの、ハートの女王みたいだ。
「それは、どうもすみませんでした。
では、ご要件を承りましょう。」
さっきとの態度の違いに、悪魔は、くすくす笑っている。
私は、それをあえて無視する。
こいつの性格を知っているから。
最強の寂しがり屋のかまってちゃん。
だから、無視をしても、支障は、無い。
勝手にあっちからよってくる。
「あぁ、そうだったわ。あの、泉の聖水をいただけるかしら?」
!?!?
フェアリーの、聖水を?
そんなこと、
「それは、無理にございます。」
「なんで?」
すぐに、返してこないでよ。
「女神様の聖水は、限られた量しかありません。それより、ハート夫人は、聖水を何にお使いですか?」
これ聞いても、あまり意味無いけど、聞いてみる。
「それは、もちろん自分のために使うのよ。ここの聖水は、万能らしいじゃない?生命を長くさせるとか、若返らせるとか、その効果が欲しいのよ。」
自分の欲……
「…それは、できません。残念なことに、女神様は、気分屋でございます。それに、女神様が、作る聖水は、効果が抜群なので、誰もが欲しがります。
だけれど、わたくし、教会のものは、そういう“欲しい”と言われて、誰にもあげては、いません。もちろん自分達にも使っては、いません。
何度も言いますが、聖水は、女神様が作りたくなったら、作り、作りたくなかったら、作りません。
今は、作りたくない気分なのでしょう。作りたくなるのを、待ちましょう。」
とにかく、今出来るのは、説得だけ。
あてに出来るのは、特にない。
少し私は、焦った。
頭を一礼した。
顔を上げた。
ハートの女王が、肩をわなわな震わせている。
慌ただしい顔をして、マッドと、鉢合わせた。
とても怯えている。
マッドは、あの人が苦手なのだ。
あの人の前まで行くと、私は、今までの心の声とは、裏腹に、
「お呼びでございますか?ハート夫人。」
と、心を明るくして、丁寧な口調で言った。
「遅いわよ!!!アリス!!!待ち過ぎて、死ぬところだったわ!」
死なないだろ。
ハート夫人。
この教会三大迷惑人のひとり。
待つのが大の嫌いで、
すぐ、キイキイ怒った、甲高い声を出す。
とにかく、自分の思い通りにならないのが、いやらしい。
アリスの、ハートの女王みたいだ。
「それは、どうもすみませんでした。
では、ご要件を承りましょう。」
さっきとの態度の違いに、悪魔は、くすくす笑っている。
私は、それをあえて無視する。
こいつの性格を知っているから。
最強の寂しがり屋のかまってちゃん。
だから、無視をしても、支障は、無い。
勝手にあっちからよってくる。
「あぁ、そうだったわ。あの、泉の聖水をいただけるかしら?」
!?!?
フェアリーの、聖水を?
そんなこと、
「それは、無理にございます。」
「なんで?」
すぐに、返してこないでよ。
「女神様の聖水は、限られた量しかありません。それより、ハート夫人は、聖水を何にお使いですか?」
これ聞いても、あまり意味無いけど、聞いてみる。
「それは、もちろん自分のために使うのよ。ここの聖水は、万能らしいじゃない?生命を長くさせるとか、若返らせるとか、その効果が欲しいのよ。」
自分の欲……
「…それは、できません。残念なことに、女神様は、気分屋でございます。それに、女神様が、作る聖水は、効果が抜群なので、誰もが欲しがります。
だけれど、わたくし、教会のものは、そういう“欲しい”と言われて、誰にもあげては、いません。もちろん自分達にも使っては、いません。
何度も言いますが、聖水は、女神様が作りたくなったら、作り、作りたくなかったら、作りません。
今は、作りたくない気分なのでしょう。作りたくなるのを、待ちましょう。」
とにかく、今出来るのは、説得だけ。
あてに出来るのは、特にない。
少し私は、焦った。
頭を一礼した。
顔を上げた。
ハートの女王が、肩をわなわな震わせている。