無題 ~ グリンフォール~
マッド!




怒りの形相で、走って来る。





時間が無い!





私は、列に並んでいる、ウサギ達を、引っこ抜いて、大門の前に、走らせた。








「急いで!」





「なんで?急にどうしたの?」






「いいから!走れ!」







「わ、分かった。」






「エリック!アリエル!
…なんで、人間なの?」




「変身しました!」






「分かったから、そのまま、ウサギとチェシャを守って、大門の前まで!」







「なんだか、分からないけど、必死なんでしょ?エリック!行くよ。」






「おうよ!」






「ありがとう。アリエル!エリック!」









私は、エリック達を走らせた。







自分は、その間に、シールドを張ろうとする。







急げ、急げ、急げ!






ノートをめくり、呪文を唱える。






「“ ”」






初めてにしては、上出来!



すっごい薄いけど。




マッドには、すぐに割られそう。





民衆も、マッドも、驚いていた。





いきなり、順番を抜かされて、シールドを張られたのだから。







私も、走った。







大門の前に行き、呪文を唱えた。






「“ ”」




ブッフゥ


奇妙な、笑い方をしたのは、エリックだった。




うるっせー!と思ったがしまっておく。






大門が開く。





と、同時に、







パリン!





と、シールドが、割られた。






マッドが、全力疾走して来る。
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