無題 ~ グリンフォール~
five ♠悪魔と天使♠
「だ!誰?」
私は、聞いた。
「俺は、」
壁から、スゥっと、姿が、現れた。
「フシャーーーー!!」
チェシャが、それに向かって威嚇する。
黒い服、黒い角、黒い尻尾、黒い羽、赤いオーラ♠
ん?赤いオーラ?
なんだそれ?
「俺は、………
『悪魔』でーーす!!」
どやっという顔で、見られても……。
困る私。
「えぇ、っと、何しに来たんでふか?」
噛んだ!!!
「(笑笑)お前の謎をひとつ解いてやろうと思って。それには、条件があるけどな。」
………笑った!!
こいつ今、笑ったよ!
「へ〜〜〜。どんな条件なの?」
あえて、笑う。
「ん〜〜?そうだな〜。じゃあ、俺をそばにつけてくれ。」
は?
…そばに付ける?
そばに、いさせろってこと?
悪魔が、私のそばに?
悪いやつじゃなさそうだから、いいけど…
「いいよ。」
「それ、チョット待ったーー!!!」
ビクゥッ!!
な、何?
急にどこからか、大きな声がした。
またもや、スゥっと、壁から入ってきたのは、
(いや、壁から入ってこないでよ!!)
白い長袖ワンピ、白い五枚の羽根、黄色いオーラ♣
いや、だから、黄色いオーラって何?
「ハイハイ!!こんちくわァ!『天使』でーす。」
元気………すぎる。
明るい声で、言った。
「その契約待って!
悪魔が、そばにいるなら、僕もいる!!」
何、その理論!
意味わかんない!!
でも、悪魔がいるなら、天使がいてもいいしなぁ…
「いいよ。」
「やったぁ!!!」
飛び回る、天使。
(言葉通りに。ふよふよ浮いてる。)
「はい。で、悪魔さん。
なんの秘密を教えてくれるの?」
気になるから、早く教えて!
「少しの情報しか、教えて挙げられないんだけどねぇ〜〜〜。」
ガクン!!
なんだそれ!
「えーーーとぉ、その姿とか、その能力は、『神様』の、せいだって言ったら、信じる?」
『神様』?
信じるも、何も、
「私、泉の女神様見てるから、信じるよ。それに、私シスターだから、どっちにしろ信じないといけないし。」
シスターだからね。
「そう!なら良かった良かった。
はい!俺の情報おしまい!!!」
これだけなんだ………
少し、しょぼい。
「ハイハイ!!自己紹介ターイム!!」
天使が言い出した。
自己紹介!?
する必要ある?
まぁ、いいか。