幼馴染みと、恋とか愛とか
私は紫苑に向かって、『あんたは蓮也の進学を止めに来たんじゃないの!?』と口をパクパク動かし、それをちらっと視界入れた紫苑はクスッと笑い、まるで爆撃を投下する様な台詞を両親に向かって投げ掛けた。
「俺の口利きで良かったら萌音の就職口をご紹介しましょうか?」
ガツン!とハンマーで殴られた様な衝撃を覚え、「えっ!」と思わず声を上げた。
だけど、それ以上に大きな声で「本当かね!?」と父が叫んだものだから、私の声など掻き消されてしまって。
「ええ。丁度いい人いないかと訊ねられてたものですから」
このオフィスです、とメモ書きを見せる紫苑の指先を反射的に追う。
『CONシステムサービス』と記された紙には、代表番号と住所だけが書き綴られていた。
「ソフトウェア開発やネットワーク管理をしてる会社なんです。企業のホームページを作成したり、データの監修なんかもやってます」
「所謂、IT企業ってやつだね」
「ええ、まあそうです」
父の声に頷く紫苑は、呆然とメモを見つめる私を振り向き、「どう?」と声を掛けてくる。
「俺の口利きで良かったら萌音の就職口をご紹介しましょうか?」
ガツン!とハンマーで殴られた様な衝撃を覚え、「えっ!」と思わず声を上げた。
だけど、それ以上に大きな声で「本当かね!?」と父が叫んだものだから、私の声など掻き消されてしまって。
「ええ。丁度いい人いないかと訊ねられてたものですから」
このオフィスです、とメモ書きを見せる紫苑の指先を反射的に追う。
『CONシステムサービス』と記された紙には、代表番号と住所だけが書き綴られていた。
「ソフトウェア開発やネットワーク管理をしてる会社なんです。企業のホームページを作成したり、データの監修なんかもやってます」
「所謂、IT企業ってやつだね」
「ええ、まあそうです」
父の声に頷く紫苑は、呆然とメモを見つめる私を振り向き、「どう?」と声を掛けてくる。