幼馴染みと、恋とか愛とか
(実に簡素と言うか、殺風景な部屋だこと)
面接で通された応接室の方がまだマシだと思い、これを機能的とでも言うのだろうか…と考えていた。
室内に入ったにも関わらず、私が自分には目を向けず、他をチラチラと眺めてるのが気に入らないのか、「ゴホン!」と一つ咳払いが聞こえ、ハッとしてデスクに座る彼の方へと目を向けた。
「あ…どうも、おはようございます」
間抜けな挨拶をするとデスクに着いてる人は呆れ顔をして、仕様が無さそうに「おはよう」と言ってくる。
そのまま少しだけ沈黙した後、向こうから私に「今日から宜しく」と言ってきた。
(あ…そうか)
自分から言わなくちゃいけなかったんだ、と思い出し、遅ればせながら「宜しくお願い致します」と頭を下げる。
紫苑はそれを見て若干不安そうな顔つきに変わり、(やれんのか?こいつ)といった表情で私のことを見据えていた。
「あの……柴原さんから伺ったんですが、私が秘書というのは何故ですか?」
自分の持っている資格には『秘書検定』なんてものはない。資格もないのに秘書をやらされる意味が分からず、配置換えを願おうかと思ってたんだ。
面接で通された応接室の方がまだマシだと思い、これを機能的とでも言うのだろうか…と考えていた。
室内に入ったにも関わらず、私が自分には目を向けず、他をチラチラと眺めてるのが気に入らないのか、「ゴホン!」と一つ咳払いが聞こえ、ハッとしてデスクに座る彼の方へと目を向けた。
「あ…どうも、おはようございます」
間抜けな挨拶をするとデスクに着いてる人は呆れ顔をして、仕様が無さそうに「おはよう」と言ってくる。
そのまま少しだけ沈黙した後、向こうから私に「今日から宜しく」と言ってきた。
(あ…そうか)
自分から言わなくちゃいけなかったんだ、と思い出し、遅ればせながら「宜しくお願い致します」と頭を下げる。
紫苑はそれを見て若干不安そうな顔つきに変わり、(やれんのか?こいつ)といった表情で私のことを見据えていた。
「あの……柴原さんから伺ったんですが、私が秘書というのは何故ですか?」
自分の持っている資格には『秘書検定』なんてものはない。資格もないのに秘書をやらされる意味が分からず、配置換えを願おうかと思ってたんだ。