幼馴染みと、恋とか愛とか
ゴロンと寝返りを打ちながら布団の中に潜り込み、もう少し寝よう…と微睡んでいた時だ。
いきなりバタン!と部屋のドアが開く音がして、ビクッと両肩が上がった。
「紫苑!」
甲高い声がして、正夢か?と一瞬思う。
足音はパタパタと室内を歩き、ガラッと窓を開ける音がして近付いてきた。
「起きてよ、紫苑!」
声をかけながらユサユサと体を揺すられ、何だよ…と恨みがましく身を捩る。
それでも声の主は俺を揺するのを止めず、「ねえちょっと聞いて!」と喋り出した____。
取引先へ向かう車内で、俺は萌音を雇い入れることになった経緯を思い返していた。
首も座らないうちから我が家への出入りを許されていた萌音を両親は妹だと思って面倒を見るように…と言った。
それはいずれ俺にも弟か妹が出来るだろうから…という予測があって、その時に赤ちゃん返りなんて面倒くさいことが起こらないで済むように…と、両親なりの配慮がされてあったのかもしれないが、残念ながら俺に妹や弟が出来ることはなく、三軒先に住む萌音を妹のように見る日々が続いたんだ……。
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いきなりバタン!と部屋のドアが開く音がして、ビクッと両肩が上がった。
「紫苑!」
甲高い声がして、正夢か?と一瞬思う。
足音はパタパタと室内を歩き、ガラッと窓を開ける音がして近付いてきた。
「起きてよ、紫苑!」
声をかけながらユサユサと体を揺すられ、何だよ…と恨みがましく身を捩る。
それでも声の主は俺を揺するのを止めず、「ねえちょっと聞いて!」と喋り出した____。
取引先へ向かう車内で、俺は萌音を雇い入れることになった経緯を思い返していた。
首も座らないうちから我が家への出入りを許されていた萌音を両親は妹だと思って面倒を見るように…と言った。
それはいずれ俺にも弟か妹が出来るだろうから…という予測があって、その時に赤ちゃん返りなんて面倒くさいことが起こらないで済むように…と、両親なりの配慮がされてあったのかもしれないが、残念ながら俺に妹や弟が出来ることはなく、三軒先に住む萌音を妹のように見る日々が続いたんだ……。
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