キネウム王子とイーディス姫の溢れ出るパトス
「ひひひっ、おもしろいねこれ」

僕の横にいきなり少女が現れた

後ろ髪が腰より下に伸びている

人形のそばで笑う少女に僕は

これはもしや夢なのかと思ってしまった

人形の服を脱がし始めた少女の姿に

これは現実だ

きっとこの少女は霊的な何かか

妖精の類だろうと自分に言い聞かせ

少女の手首をつかんだ

「朝ご飯?」

言っている意味がさっぱり分からない

僕は少女に何度も何度も

これは人形だ、触るなと言い聞かせたが

少女の頭の中には

引っ張る、という行動と

朝ご飯、という言葉しか無いみたいだ

僕は少女の相手をするのに疲れ

立ち去ろうとした瞬間

また不思議な者が現れた

なんなんだ人間界

こんな感じなのか

正直帰りたくなってきた
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