溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
でも、顔は笑っているのに、威圧感が半端ない。
「あなたが……楓の婚約者?」
佐倉先輩は私を掴んでいた手を引っ込めると、遥を見つめながら呆然と呟く。
すると、遥は先輩に近づき声を潜めた。
「お前が終わらせたんだろ?あの三月末の雪の日に」
その声は私にも聞こえた。
きっと遥は私達のやり取りを聞いていたに違いない。
痛いところをつかれた先輩はガックリと肩を落とし、トボトボと店を後にする。
その姿を見て、なんだか胸がスッキリした。
遥が私の敵討ちをしてくれた……そんな感じ。
それと共に、あの日この人に抱かれたんだって、彼の肌の感触を思い出した。
……いけない!
考えるな、私。
自分を叱咤して、笑顔を作って遥に礼を言う。
「助かったよ。早く着いたね」
「道が空いてたんだ。で、こちらは?」
そう答えて、彼は美桜に目を向ける。
「あなたが……楓の婚約者?」
佐倉先輩は私を掴んでいた手を引っ込めると、遥を見つめながら呆然と呟く。
すると、遥は先輩に近づき声を潜めた。
「お前が終わらせたんだろ?あの三月末の雪の日に」
その声は私にも聞こえた。
きっと遥は私達のやり取りを聞いていたに違いない。
痛いところをつかれた先輩はガックリと肩を落とし、トボトボと店を後にする。
その姿を見て、なんだか胸がスッキリした。
遥が私の敵討ちをしてくれた……そんな感じ。
それと共に、あの日この人に抱かれたんだって、彼の肌の感触を思い出した。
……いけない!
考えるな、私。
自分を叱咤して、笑顔を作って遥に礼を言う。
「助かったよ。早く着いたね」
「道が空いてたんだ。で、こちらは?」
そう答えて、彼は美桜に目を向ける。