溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
さらっと返事をすると、またすぐにメッセージが来た。

【なるほどね。でも、ふたり並ぶとお似合いだったよ。自然な感じで】

美桜のニヤニヤ顔が目に浮かぶ。

だから、男はもういらないんだってば。

ムッとしながら早打ちして送った。

【もう焚きつけないでよ。おやすみ!】

ラインを終わらせスマホをバッグにしまうと、遥がフッと笑った。

「お前、何スマホに喧嘩売ってんの?」

「美桜が変なライン送ってきたの。遥は、もうご飯食べたの?」

たまに気遣ってあげれば、こいつはニヤリとして軽口を叩いた。

「まだ。腹空き過ぎて流石の俺もお前を襲うかもな」

その気もないくせによく言うよ。

「はいはい。わかりました。帰ったら、何か作ってあげるよ」

適当にあしらえば、ちょうど車はマンションの駐車場に着いた。

遥は素早くシートベルトを外し、私に覆い被さってくる。
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