溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
「俺はシャワー浴びたら会社に行くが、楓はもう少し休んでろ」

そう言葉をかけてベッドを出て、カーペットの床に落ちている下着とシャツを身につける。

すると、彼女も起き上がった。

「きゃあ!」

楓は自分が裸なのに気づき慌てて布団で胸元を隠す。

その様子を見てつい笑ってしまった。

考えてみたら、最初に抱いた時は彼女は逃げ帰ったんだよな。

この状況はなかなか面白い。

「ベッド出ないのか?」

ニヤニヤ顔で言えば、楓はむくれ顔でやり返した。

「シャワー浴びに行かないの?」

「急いで行かなくても、いいものが拝めそうだと思って」

ニヤリとして楓の胸元に目を向ければ、彼女は俺に枕を投げつける。

ひょいとそれをかわせば、楓は悪態をついた。

「このスケベ男!」

ハハッと笑ってバスルームへ行く。
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