溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
翔太君の発言が引っかかって、彼に目を向ける。

「ランチの後よく眠そうにしてるから子供みたいだと思って」

翔太君は遠慮なく言う。

それを聞いてすぐに謝った。

「すみません。栄養失調で倒れたせいか、体力落ちちゃって」

退院後はそれなりに食べて、体力も少しずつ回復したと思っていたのだけど、やっぱりよく眠くなる。

社会人として褒められることではないし、どうにかしたいのだけど、なす術がない。

「まあ、仕事はちゃんとしてくれてるんでいいですよ。眠ってはいませんしね」

おや?翔太君にしては甘い言い方。

やっぱり遥に言われて私の体調気にしてくれてるのかな。

「私もお腹いっぱいになるとついうとうとしちゃうのよねえ。たまに翔太君にペンで背中つつかれるわあ」

珠子さんも笑いながら自分の話をして、私をフォローする。
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