溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
俺を責めるというより、修也はその理由を知りたがった。

「……自分でも驚いている。だが、楓をどうしても手に入れたかったんだと思う」

それしか言えなかった。

「で、 遥はどうするつもり?」

「楓にプロポーズして、結婚する」

修也の目を真っ直ぐに見て自分の意思を伝える。

すると、彼は冷ややかな目で俺を挑発してきた。

「楓がオーケーするかな?それに、俺がそれを許すとでも?」

修也が喜んでくれるとは思っていなかった。

それでも俺は諦めない。

「楓には断られても何度でもプロポーズする。”イエス”と言うまで。お前の許しを乞うにはどうすればいい?」

「そうだな、本当は顔を殴ってやりたい気分なんだけど、ここじゃあ無理だし。土下座でもしてもらおうか」

修也は怒りに満ちた目で言い放つ。


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