溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
「修也。悪い」

それしか言えなかった。

血が繋がっていても、そうでなくても彼に楓は譲れない。

他の男にも。

「だから、謝るなよ。楓を不幸にしたら、お前をコロス。忘れるなよ」

修也はニッコリ笑いながら俺に警告する。

どんな思いで、その言葉を口にしたのか。

ずっと可愛がってきた妹を、親友の俺に譲るのだ。

「必ず幸せにする」

彼にそう約束すると、バーを後にし、楓の元へ向かった。
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