溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
15、彼との未来
『だから、お前が自分を好きになるようにあいつはわざとそう言ったんだ』
兄の言葉についてずっと考えていた。
遥も私のことを好きってこと?
それは、自分では考えてもみなかった展開で、私の人生に一筋の光が見えてくる。
兄の慰めではなく、それが本当ならどんなにいいだろう。
今、私は兄が宿泊している部屋にひとり。
兄はこのホテルのバーで遥と会っている。
一体ふたりはどんな話をしているのか?
部屋の中は静かなのに、そわそわして落ち着かない。
窓際に置いてある椅子に腰掛け、テーブルに片肘をついて窓から見える夜の庭園を眺めていたら、ガチャッとドアが開く音がした。
「お兄ちゃん」
てっきり兄かと思って振り返れば、そこにいたのは遥で、身体が強張る。
……彼がひとりでこの部屋に来るなんて予想していなかった。
兄の言葉についてずっと考えていた。
遥も私のことを好きってこと?
それは、自分では考えてもみなかった展開で、私の人生に一筋の光が見えてくる。
兄の慰めではなく、それが本当ならどんなにいいだろう。
今、私は兄が宿泊している部屋にひとり。
兄はこのホテルのバーで遥と会っている。
一体ふたりはどんな話をしているのか?
部屋の中は静かなのに、そわそわして落ち着かない。
窓際に置いてある椅子に腰掛け、テーブルに片肘をついて窓から見える夜の庭園を眺めていたら、ガチャッとドアが開く音がした。
「お兄ちゃん」
てっきり兄かと思って振り返れば、そこにいたのは遥で、身体が強張る。
……彼がひとりでこの部屋に来るなんて予想していなかった。