溺愛本能 オオカミ御曹司の独占欲には抗えない
ボーッとグラスを見つめるその姿を、周囲にいる男性客もじっと見ていて、このままだと誰かに連れ去られると感じた。

ひとりにはしておけない。

取引先の女社長とそのバーで飲むつもりだったが、楓が心配で女社長の誘いを断った。

そして楓をうちに連れ帰ったが、自分の彼氏に浮気されて自棄になっていた彼女は俺に抱けとせがんだ。

抗えない魅力。

修也の妹だから触れちゃいけない。

そう自分に言い聞かせていたのに、あいつに泣かれて理性が崩壊した。

昔から楓に泣かれると弱い。

いつも俺と口喧嘩する程元気なのに、泣かれると調子が狂うのだ。

だが、それを彼女を抱いた言い訳には出来ない。

いつか修也にもちゃんと説明しなければいけないが、それは楓と話をしてからだ。
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